活動レポート

実地医家のための会「永井友二郎先生を偲ぶ会」報告

実地医家のための会世話人代表 石橋幸滋

 2017年5月8日永井友二郎先生が急性心不全のためお亡くなりになり、当会でも2017年7月に実地医家のための会会員限定的の「永井友二郎先生を偲ぶ会」を行いました。しかし、永井先生とご親交の深い方や永井先生を慕われる方はたくさんいらっしゃいますので、改めて実地医家のための会所縁の地、御茶の水のホテル東京ガーデンパレスにて「永井友二郎先生を偲ぶ会」を2018年4月8日開催しました。
 当日は、永井先生の足跡をたどり、永井先生が私たちに残してくださった多くのご厚情と素晴らしいお言葉を振り返りながら、永井先生を偲びました。参加者は(参加者名簿参照)昨年会員対象の永井先生を偲ぶ会を行なっていましたので、25名と多くはありませんでしたが、参加された皆様からそれぞれに思い出深い言葉をいただきました。
 会は、私の挨拶に続き、当日ご参加いただけなかった辻哲夫先生の「永井先生を偲ぶ言葉」を紹介し、当日お渡しした記念のDVDにも含まれている永井先生を偲ぶ映像を流した後、出席いただいた先生方のそれぞれのお言葉をいただきました。
 また会では、2017年9月29日にお亡くなりになられた渡辺武先生の遺影も飾らせていただき、ご冥福をお祈りいたしました。
 昨年は永井先生と渡辺武先生という、創設期から会を支えて来られた2大巨頭を失い、創設期を知る方もほとんど居なくなられました。昨年もこれからの会をどうするかを皆様にお図りしましたが、改めて、実地医家のための会を創られた先生方の思いを無にしないように、これからも頑張っていきたいと考えています。
 永井先生、渡辺先生のご冥福を心から祈念すると共に、これからの会員の先生方のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

参加者名簿一覧

辻哲夫先生の「永井先生を偲ぶ言葉

 永井先生とのお付き合いは、十数年前、大熊由紀子さんの主宰する「えにしの会」で、大熊さんからご紹介いただいたのが、始まりでした。
 それ以来、時々お会いして実地医家のための会のことを始め様々なことを直接伺うことができ、あるいは、ご著書を読ませていただき、先生の思想と実践に深く感銘をしてまいりました。
 私は、永井先生とお会いする前から、地域に根差す家庭医が大切と確信してまいりましたが、先生との出会いにより、その確信はますます深いものとなりました。厚労省在職中に、先生のご著書をかなり大量に購入し、役所の関係者に配ったことも懐かしく思い出されます。
 先生との交流は私の退官後も続き、晩年には、お宅を訪ねさせて頂いたことも懐かしい思い出ですが、先生は、いつも笑顔を絶やさず、医師の心を語り続けられました。
 こうして先生のことを思い浮かべますと、先の大戦における軍医としての体験とりわけ臨死体験のこと、法学者である唄先生との出会いによる医師という職業の責任の再認識、医学と医療の違い、患者さんからの傾聴の大切さと生活を継続して観察することの重要性、いつでも患者さんの求めに応じて在宅に赴く心構え、そして、往診の途上で亡くなられた伊良子清伯医師への思いなどなど、次々と先生が私の心の中で語りかけてこられるような感覚にとらわれます。
 永井先生は、私たちの心の中で生き続け、先生の深い思いは、これからこそ日本の医療において実現されるべきものと確信いたします。
 残された者として、永井先生の思いを引き継ぐことをお誓いし、心より永井先生に感謝の念をささげさせて頂く次第です。

平成30年4月8日
東京大学高齢社会総合研究機構
辻 哲夫



例会資料